1)12月のリゾート会員権取引状況

 ウクライナ紛争、インフレ、金融引締めに伴う株価の乱高下など、問題解決の手立てなく過ぎ
た月となってしまいました。
このような状況の中で、リゾート会員権市場も少なからず影響が出てきたものと思われます。
具合的には、前月に比べて問い合わせ件数、取引件数が減少しています。
前月比で問い合わせ件数は63%、成約件数は78%となっています。
但し、このような結果に対して加重に悲観的にはなっていません。何故なら、例年12月の会員権
市場は閑散期に入る月だからです。

12月の取引状況を見てみます。
今月も、一番取引が多かった価格帯は100万円未満の会員権でした。
全取引件数に占める割合は47%となり先月比で1ポイント減少しました。
この価格帯のエクシブは全て交換グレード A(スタンダード)で、先月のように交換グレード C(ラー
ジ)は 1 件もありませんでした。
相変わらず、サンメンバーズ・ワールドホリデーの取引件数も多い月となっています。
加えて、鴨川ジャイロクラブ、オアシスクラブは商品が市場に出てくれば取引されていくという状
態が続いています。また、逗子マリーナの需要も底堅くあります。

次に取引件数が多かったのが価格帯300万円以上の会員権で、全取引件数における占有率
は28%となり、先月よりも4ポイントも増加しています。
これは、高額物件であるエクシブ交換グレード S(スーパースィート)と東京ベイコート倶楽部の取
引件数が増えたことによるものです。
しかし、エクシブ S グレードの会員権はまだ高止まりしている商品が多く残っているので、今後、
取引件数の推移が気になるところです。

最後の価格帯は100万円以上300万円未満の会員権となりました。
全取引件数における占有率は25%で、先月より3ポイント下がりました。
今年の7月を頂点にして、徐々に占有率を落としています。理由は、この価格帯の商品のボリュ
ームが小さくなってきていることが考えられます。


2) 12月のリゾート会員権流通の特徴

先月に引き続き、12月も値下がりした会員権の多い月となりました。
値下がりした件数が多かったにも拘わらず、平均単価は値上がりしています。
原因は、値下がりした会員権の多くが低額商品となっており、しかも、値下がり幅が小さかったことによるものです。

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指  数 前月比較
12月 21件 48件 365ポイント 20ポイント

12月に値上がりした件数は21件でした。
先月より2件少なくなっています。
値上がりした会員権の内容を見ると、半数以上が高額物件でした。しかも、その半数以上がエクシブ以外の会員権となっています。
値上がりした会員権の多くが高額商品だったことから、平均単価を押し上げる結果となっています。

12月に値下がりした件数は48件でした。相変わらず、値下がり商品の多い月となっています。
今月の値下がり商品の特徴は、低額商品が多かったことです。
エクシブで言えば、交換グレードA(スタンダード)、C(ラージ)等、100万円以下の商品が60%を占めています。しかも、値下がり幅も小さいものでした。

12月に最高値を更新した会員権は4件となっています。
東急ハーヴェストクラブ系が2件、エクシブが1件、東京ベイコート倶楽部が1件でした。
しかも、全てが600万円以上の高額物件となっています。

12月に最安値を更新した会員権は6件で、先月より5件多くなりました。
エクシブは鳥羽別邸CB(13泊)が130万円から120万円の1件でしたが、今月は、エクシブ、サンメンバーズ以外の低価格会員権の件数が多い月となりました。