1) 3月のリゾート会員権取引状況

3月は公示地価の発表があり、今年の公示地価は全国平均で2年連続で上昇しました。

住宅地についても9年ぶりで上昇に転じたとの事です。

一方、米国のFRBが追加利上げをしたことにより、我国の株価に大きな影響が出てきたことが心配されます。

リゾート会員権の流通市場は、上記株価の変動にも拘わらず、活発な市場となっています。

3月になるとどことなく春めいてくるので、例年、取引件数が増加してくるのですが今年もその例に漏れなかったということかもしれません。

3月の取引状況を見ますと、エクシブの取引件数が多い月となりました。

今月も全取引の約80%を占めました。

その他では、オアシスクラブの取引が多く、市場に出てきた会員権の殆どが契約されています。

また、サンメンバーズ・ワールドホリデーも市場に商品が無くなるほどの問合せとなっています。

取引された会員権価格を見ると、100万円未満の廉価な会員権の取引が多く活発な動きとなっています。

会員権価格に比較して、商品の内容が良いと評価されてきているのではないでしょうか。

100万円未満の会員権の取引は全取引件数の44%と先月とほぼ同じ割合の占有率となっています。

オアシスクラブやサンメンバーズ・ワールドホリデーの他にも鴨川ジャイロやグランリゾートエレガンテ、ダイヤモンドオーナーズクラブなども安定的に取引が行われています。

100万円以上300万円未満の会員権の取引も先月よりも増加しています。

取引の内容を見ますと、エクシブのラージタイプ、スイートタイプが殆どを占めています。

エクシブ軽井沢や浜名湖はほとんどのグレードの会員権が取引されていきました。

最後に、300万円以上の会員権の人気も底堅く、エクシブのスーパースイートは500万円以下ならば市場性のある価格となっています。

また、東京ベイコート倶楽部も安定的に取引が行われています。

2) 3月のリゾート会員権流通の特徴

平均の会員権価格は先月と同じ価格となりました。

値下がりした会員権数が多かった割には、価格は安定しています。

これは、値下がり幅が小さかったことが要因となっています。

値上り会員権数 値下り会員権数 指数 前月比較
3月 13件 25件 252ポイント -0ポイント

3月値上がりした件数は13件で先月より11件も少なくなりました。

値上がりした会員権を見てみると、東急ハーヴェストクラブが最も多く、しかも、高額物件に値上がりした会員権が多く出ております。

先月値上がり件数の多かった東京ベイコート倶楽部は値上がりしたのが1件に留まっています。

値下がりした件数は25件となっています。
先月より5件ほど増えています。

例月ではエクシブの値下がり件数が多いのですが今月は少なくなっています。特に、比較的新しく名義変更ができるようになったエクシブ箱根離宮、有馬離宮などの値下がり件数が少なくなっています。

逆に増加したのは、東京ベイコート倶楽部、サンメンバーズ・エグゼクティブが目立っています。

また、東急ハーヴェストクラブの場合は価格の低い会員権に値下がり商品が出ています。

最安値を更新した会員権は3件でした。

東京ベイコート倶楽部が2件、エクシブ軽井沢パセオ1件となっています。パセオは市場に出てきて間もないので。今後とも値下がりしていき、当分は最安値を更新することになるでしょう。

一方、最高値を更新した会員権は3件で、全てが東急ハーヴェストクラブでした。

京都鷹峯が650万円から660万円へ、VIALA有馬が780万円から830万円へ、VIALA熱海伊豆山が1350万円から1360万円へと値を上げました。
価格の上がり方は価格の調整程度に留まっています。

以上