1) 1月のリゾート会員権取引状況
年初からアメリカ・イランの緊迫懸念から株価が急落し23,000円割れとなりました。
加えて、新型コロナウィールスの爆発的な流行による経済的リスクへの危惧などで、年初としてはあまり芳しくない門出となりました。
取引の状況を見てみますと、
昨年12月のリゾート会員権流通市場が良くなかったことで、1月にもその流れが続くものと思われましたが、なんとか悪い流れが止まり、市場に動きが出てきました。
気になるコロナウィールスですが、今のところその影響は感じられませんでした。
リゾートクラブ施設の利用はメンバー中心なので、コロナウィールスの感染リスクは一般のホテルより少ないとみられているのかもしれません。
次に、取引された会員権価格を見てみます。
1月においても、一番取引が多かった価格帯は100万円未満の会員権でした。
全取引に占める割合が51%と先月よりも4ポイント増加しています。
エクシブで取引された内容を見ますと90%がラージタイプとなっています。スタンダードの取引は1件のみに止まりました。
エクシブ以外の会員権も安定的に取引がなされています。リゾートクラブを検討されている方がご自分の利用勝手を考えた選択がなされている証左ではないでしょうか。
次に取引が多かったのが100万円以上300万円未満の会員権でした。
全取引の28%となっています。
この価格帯の商品はエクシブ交換グレードE(スィート)、東京ベイコート倶楽部(ベイスィート)、東急ハーヴェストクラブとなっています。
特に、エクシブ交換グレードEタイプの会員権が買いやすい価格帯になってきたので人気が出てきています。
最も少なかったのが300万円以上の会員権でした。
全取引件数の21%がこの価格帯となりました。
エクシブ交換グレードS(スーパースィート)と東京ベイコート倶楽部で占められています。特に東京ベイコート倶楽部の取引件数は安定してきています。
2) 1月のリゾート会員権流通の特徴
1月の流通市場は値動きの少ない月となりました。
特に値上がり物件数の少ない月でした。12月に取引件数が少なかったことで値上がり物件数も少なくなっています。
一方、値下りした物件数も12月と比較する27%減少しました。
値上り 会員権数 |
値下り 会員権数 |
指数 | 前月比較 | |
---|---|---|---|---|
1月 | 19件 | 27件 | 222ポイント | -10ポイント |
※10月より指数の計算方法を変更しました。
1月に値上がりした件数は19件でした。
値上がりした会員権の半数はエクシブとなっています。
東京ベイコート倶楽部の値上がりはベイスィートのみで、割安感のある会員権が取引されたことで値上がりしています。
そして、相変わらず値上がり件数が多いのが東急ハーヴェストクラブです。その値上がり価格も規則正しい価格で値上がりしています。
1月に値下がりした件数は27件となりました。
12月と比較すると10件少なくなっています。
値下りした会員権の50%がエクシブとなっており、そして、交換グレードEが最も値下り件数の多い月となっています。毎月値下り件数の最も多かった交換グレードAの値下がり件数が減りました。底値圏に近い会員権が多くなっています。
1月に最高値を更新したのは3件となっています。
そのすべてが東急ハーヴェストクラブとなっています。
箱根甲子園が605万円から620万円、箱根翡翠が1380万円から1390万円、VIALA熱海伊豆山が1690万円から1700万円へ値上げされています。
一方、1月に安値を更新した会員権は10件で、先月と比べて1件少なくなっています。
エクシブが8件、東京ベイコート倶楽部が2件となっています。
エクシブの8件中交換グレードAが4件となっています。加えて、エクシブ白浜アネックスのACグレードの会員権も2件最安値を更新しました。いっぺんに2件が最安値となったのは、ACグレードの位置づけが中途半端と受け取られたからかもしれません。