リゾート会員権流通　２０２４年１１月

　１１月に入り、１０３代内閣総理大臣に石破茂氏が選ばれました。これからの日本の舵取りに多少の不安はありますが、期待したいところです。
外国人の１～１０月の訪日客数が過去最速で３０００万人を超え、観光地には多くの外国人が日本を楽しんでいます。しかし、落ち着いたリゾートを楽しみたい方には、限られた人しか利用できないリゾートクラブでの休日がお勧めです。

１１月は活発な国内旅行の影響もあり、リゾート会員権市場も活気のある動きとなっています。
そして、１１月の特徴的な動きは、低価格商品と高額商品に取引が多い月となったことです。
低額商品で動いたのはサンメンバーズ・ワールドホリデークラブと高額商品はエクシブ交換グレードS タイプの会員権となっています。
この動きは、リゾートクラブが幅広い層の需要を満たすキャパシティを備えていることの証左ではないでしょうか。

次に、具体的な市場の動きを見てみます。
１１月も取引が一番多かった価格帯は１００万円未満の会員権となりました。
この価格帯のエクシブの取引件数は先月より減少しましたが、サンメンバーズ・ワールドホリデークラブの取引件は先月比で８３％増えています。
今月、動きが出てきたのがウィスタリアンライフクラブです。元々、人気のあったクラブでしたが、藤田観光株式会社から事業母体が変わったことで消費者から敬遠されていました。しかし、１年経過し懸念されたことが払拭されてきていることが、取引件数に現れています。
相変わらず、人気のある鴨川リゾートクラブジャイロも確実に取引されています。派手ではないのですが、堅実なクラブ経営が好感されています。

次に多かった価格帯は３００万円以上の会員権でした。
今月はベイコート倶楽部の取引件数が前月比で50％減となりました。しかし、エクシブの交換グレードS タイプの取引が堅実に行われていることで全取引件数に占める割合を堅持しました。
今月は割安感のある商品が出ると早期に市場から消える例が多く見られました。この動きは高額商品に見られる特徴となっています。

最後は価格帯が１００万円以上３００万円未満の会員権となっています。
取引された商品のほとんどがエクシブ交換グレードC とE の会員権です。今月はエクシブ交換グレードC の会員権に割安感のある商品が少なかったことから、取引件数が減少しました。
先月の取引は全てエクシブでしたが、今月は１件東急ハーヴェストクラブが取引されています。

２） １１月のリゾート会員権流通の特徴

１１月の市場価格の動きですが、値動きの少ない安定した市場となりました。
特に、値下がりした件数が先月比で１７件減少しています。これは、エクシブの値下がり件数が先月より半減したことに因ります。中でも３００万円以上の会員権は先月より１６件少なくなりました。
一方、値上がり件数の多かった東急ハーヴェストクラブは、前月比で３０％減となっています。