1) 7月のリゾート会員権取引状況

 米中の貿易摩擦で世界経済が振り回されている状況の中で、今度は日韓の貿易摩擦が勃発し、過熱状態になっています。
そのような中でも、米株式市場は過去最高値を更新し、ダウ平均が2万7000ドル台に乗せています。アメリカの株高は日本株には影響がなく、株安傾向が続いています。

リゾート会員権市場ですが、不透明な経済状況の中でも取引は活発に行われました。
問い合わせ件数が多かったこともあり、取引件数も確保された月となっています。
リゾート会員権市場もそろそろ消費税アップに伴う影響が出てきているのかもしれません。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
今月も、一番多く取引された価格帯は100万円未満の会員権でした。
全取引の55%となっています。先月比では8ポイント増加しています。
増加した要因はサンメンバーズの取引件数が従来レベルまで回復したこと、エクシブ以外の会員権の取引件数が増えたことによるものです。

次に多かった価格帯は300万円以上の会員権でした。
内容を見ますと、エクシブスーパースィートの会員権の取引件数は先月よりも少なかったのですが、東京ベイコート倶楽部の取引件数が前月比で4倍になっています。
東京ベイコート倶楽部の市場価格は高値で止まっていたのですが、少しずつ価格が下がり、値ごろ感のある会員権が出てきていることがその原因かと思われます。

最後に一番取引数が少なかった価格帯は100万円以上300万円未満の会員権でした。
この価格帯に属する会員権はエクシブで交換グレードC(ラージ)、E(スィート)で占められています。両交換グレードの中でも、最近の傾向は交換グレードE(スィート)の人気が上昇してきています。
人気が上がってきているのは、交換グレードEのお部屋は東急ハーヴェストクラブVIALAのほとんどのお部屋より広く、グレードも高いにも拘らず、価格がこなれているところが評価されているものと思われます。

 

2) 7月のリゾート会員権流通の特徴

  7月の流通市場価格は動きのある月となりました。
値上がりした件数と値下がりした件数は同数となりました。
東急ハーヴェストクラブ(VIALAを含む)と東京ベイコート倶楽部、エクシブを除くと市場価格は安定してきています

  値上り
会員権数
値下り
会員権数
指数 前月比較
7月 26件 26件 250ポイント +4ポイント

7月に値上がりした件数は26件で、先月より4件多くなっています。
相変わらず値上がりしているのが東急ハーヴェストクラブ(VIALAを含む)です。
東急ハーヴェストクラブは、築年の浅い施設の会員権が値上がり傾向にあります。
その他ではオアシスクラブが徐々に値上がりしてきています。特徴のあるクラブなので、今後もこの傾向が続くのではないでしょうか。

7月に値下がりした件数も26件となり先月より7件減少しました。
6月はエクシブの交換グレードAの取引が殆どなかったことから、7月に入りAグレードの会員権の値下り件数が増えました。取引を誘引するための動きと見られます。
その他で値下り傾向が出ていたのが東京ベイコート倶楽部でした。ベイスィートの下層階とロイヤルスィートの上層階に値下り物件が出ました。しかし、値下がり幅は価格調整レベルに留まっています。

7月に最高値を更新したのは5件となっており先月よりも2件増加しています。
今月も全てが東急ハーヴェストクラブと東急ハーヴェストクラブVIALAで、しかも、その値上がり幅は判で押したように10万円前後となっています。いつまでこの状態が続くのでしょうか。

一方、7月に安値を更新した会員権は10件となっています。
その内、エクシブ交換グレードAの会員権が4件、東京ベイコート倶楽部が3件となっています。
特に、エクシブ交換グレードAの13泊タイプは市場価格10万円台の会員権が増加しています。
また、東京ベイコート倶楽部の最安値を付けたのは全てベイスィート(12泊)となっています。