1) 6月のリゾート会員権取引状況

6月は日本企業の体力が過去最高になったという報道や失業率が3.1%になったなど、経済的にプラス志向のニュースが多く出ており、株価も今年の最高値を付け2万円台で推移しています。

また、原油安でガソリンが値下がりしてきているのでリゾートへ行き易い環境にもなっています。

このように今月は経済環境が良かったこともあり、リゾート会員権流通市場は活況を呈していました。

6月としては、統計を取り始めて最も取引件数の多い年となりました。

このような結果が出たのは、上記の経済的背景があったことに加え、5月の積み残しが6月に成約していったことも要因と考えられます。

取引の状況を見てみますと、サンメンバーズ・ワールドホリデー、エクシブの取引件数が多い月となりました。

その中でも、山中湖、浜名湖、京都八瀬離宮、箱根離宮、有馬離宮などはほとんどの交換グレードが取引されております。

一方、鳥羽、伊豆、白浜など初期のエクシブの取引はありませんでした。これらの会員権は値ごろ感のある商品が市場になかったことが原因となっています。

次に、取引された会員権価格を見てみます。
一番取引が多かった価格帯は、100万円以下の会員権でした。
サンメンバーズ・ワールドホリデーの取引件数が多かったことが大きな原因でしたが、その他にエクシブの交換グレードAの会員権に割安な商品が市場に出てきたことも取引件数を増加させた要因になっています。

この価格帯の取引占有率は47%と先月比で7ポイントも増えています。

反対に取引占有率を下げたのが、100万円以上300万円以下の会員権で、100万円以下の会員権に押された感じになってしまいました。

300万円以上の会員権の取引占有率は先月と同レベルとなっています。ニーズが底堅くあり、確実に取引が行われているということができます。

2) 6月のリゾート会員権流通の特徴

6月は取引件数が多かった割に価格の変動件数が少ない月となりました。

その中でも、エクシブの交換グレードAは値下がり件数の多い月となりました。
5月の取引が少なかったことから、価格を下げて売りやすい価格にした結果と思われます。

値上り会員権数 値下り会員権数 指数 前月比較
6月 26件 24件 243ポイント -1ポイント

 

6月値上がりした件数は26件となっています。

エクシブでは軽井沢、サンメンバーズ・ワールドホリデー、東急ハーヴェストクラブが主な値上がり会員権です。

特に、東急ハーヴェストクラブの値上がりは、VIALAシリーズの会員権に集中しています。
サンメンバーズ・ワールドホリデーの値上がりは、市場に出てくる商品が少なくなったことによるものと推測されます。

値下がりした件数は24件と先月より5件少なくなっています。

その中でも、エクシブの交換グレードA(スタンダード)の値下がり商品が多く出てきました。

このグレードは高止まりした時期がありましたが、最近は右肩下がりの傾向になってきています。

事実、100万円以下の取引が多かった今月でしたが、交換グレードAの商品も多く取引されてきました。

その他の会員権も価格調整程度の値下がりとなっています。

6月最安値を更新した会員権は6件となっています。

最近、流通市場に出てきたエクシブ軽井沢パセオCBが180万円から160万円へと最安値を更新しました。

譲渡禁止期間満了直後で新しく市場に出た会員権は高めに登録されるので、今後も最安値の商品が出てくるものと思われます。

その他ではエクシブの交換グレードAの会員権が3件最安値を更新しております。

一方、最高値を更新した会員権は1件で東急ハーヴェストクラブVIALA有馬でした。

この有馬は2か月連続で値上がりしています。先月は850万円でしたが、今月は860万円への値上がりです。
以上