1) 2月のリゾート会員権取引状況
2月は「逃げる」ということで、あわただしく1ヵ月が過ぎていきました。
2月は平昌冬季オリンピックが開催され、日本選手の活躍で盛り上がりました。
アメリカ経済をはじめとして景気は悪くないはずですが、どことなく落ち着かない月となりました。原因は、円高、株安により消費マインドへの影響か懸念されるからかもしれません。
しかし、
リゾート会員権の流通市場を見てみますと、2月の過去9年間の平均取引件数と同レベルを確保することができています。
平昌オリンピックで毎日のようにメダルが取れていたので、リゾート会員権どころではなくなるかと心配していましたが、杞憂に終わりました。
取引の状況を見てみますと、
先月取引が多かった高額商品ですが、今月は最も少なくなりました。
逆に、先月少なかった100万円以上300万円未満の会員権の取引件数が多くなりました。
中でも、エクシブの取引状況ですが、所謂、離宮シリーズが人気となっているようで、取引された件数が多くなっております。
次に、取引された会員権価格を見てみます。
一番取引が多かった価格帯は100万円以上300万円未満の会員権となっています。
全取引の51%を占めました。
半数以上がこの価格帯だったということになります。
そのほとんどがエクシブで、しかも交換グレードE(スィート)で占められています。
次に取引の多かった価格帯は100万円以下の会員権でした。
相変わらず、サンメンバーズ・ワールドホリデークラブやオアシスクラブなどの会員権が取引されています。
反面、100万円以下のエクシブの取引件数が減少しました。中でも交換グレードAの会員権の取引が少ない月となりました。
最後に、300万円以上の会員権は全取引の12%に留まり、占有率は一番少なくなりました。
先月比では28ポイントも下がりました。
理由として考えられるのは、1月に値ごろ感のある会員権の多くが取引されたことによる品不足が考えられます。
特にエクシブSタイプの会員権は取引されたのが2件のみとなっています。
2) 2月のリゾート会員権流通の特徴
2月は値上がり件数と値下がり件数とが同数となりました。
そして、価格変動した会員権数が多い月となりました。
その内容を見てみますと、値上がりした会員権は東急ハーヴェストクラブと東京ベイコート倶楽部に集中しました。
一方、値下がりした会員権はエクシブに多くみられました。
値上り 会員権数 |
値下り 会員権数 |
指数 | 前月比較 | |
---|---|---|---|---|
2月 | 25件 | 25件 | 247ポイント | 0ポイント |
1月に2月に値上がりした件数は25件となっており、先月より56%多くなっております。
値上がりした会員権を見てみますと東京ベイコート倶楽部(12泊)が多く、市場に出ている会員権12件中8件が値上がりしています。
また、東急ハーヴェストクラブは28%が値上がりしており、3件に1件は値上がりしたことになります。
2月に値下がりした件数も25件あり、先月より9件多くなっています。
値下がり幅も小さく、殆どが価格調整程度で収まっています。
値下がりした内容を見てみると、値下がりした会員権の68%がエクシブとなっています。
同じ交換グレードで価格が高めに出ている会員権に値下がりが目立ちます。
例えば、京都八瀬離宮は6件中4件が値下がりしています。
最高値を更新したのは6件あり、先月と比較して2件増加しています。
東京ベイコート倶楽部が3件、東急ハーヴェストクラブが3件となっています。
東京ベイコート倶楽部の値上がり会員権の内、20階が初めて1000万円の大台に乗りました。
23階以外は1000万円台をつけていないので、些か高すぎると思われます。
東急ハーヴェストクラブは旧軽井沢、熱海伊豆山、有馬六彩がそれぞれ最高値を付けました。
中でも旧軽井沢はVIALAシリーズの有馬よりも高くなっています。
一方、1月に最安値を更新した会員権は2件でした。
全てがエクシブの値下がりとなっています。
鳥羽Fで55万円から50万円へ、箱根離宮SEバージョンZが475万円から435万円へそれぞれ値下がりしています。