1)2月のリゾート会員権取引状況
オミクロン株の感染が収まらず、まん延防止措置が2月に入っても継続することになりました。
加えて、米国の長期金利が2年半ぶりに2%台となったり、ロシアによるウクライナ侵攻等政治経済に不安定な月となりました。
2月のリゾート会員権流通市場は、動きの少ない月となりました。
オミクロン株の感染状況やウクライナ情勢などの影響で、様子見へ動いているものと思われます。
具体的には、問い合わせ件数が前年同月比との比較では35%ほど減少し、取引件数も前年同月比で42.6%少なくなっています。
ウクライナの問題は別として、オミクロン株の影響は一過性のものと思われるので、3月以降は徐々に元に戻ってくることを期待しています。
次に、2月の取引状況を見てみます。
2月に一番取引が多かった価格帯は300万円以上の会員権でした。
全取引件数における占有率は全体の40%となっています。
300万円以上の会員権が一番多かったのは2018年1月以来となります。
当時の状況は、2017年12月29日に年末終値としては26年ぶりの高値を付けたことで、1月に高額商品が動いたのではないかと思われます。
一方、今月の特徴は、エクシブの交換グレードE(スィート)の取引件数が多かったことです。理由は、1000万円以上している東急ハーヴェストクラブVIALAの会員権と同等のグレードを誇るエクシブEグレードが300万円台で購入できるということで割安感があるからではないかと推測します。
次に多かったのは、100万円未満の会員権の取引で、全体の中で37%となっております。
先月と比較して1ポイント減少しています。
この価格帯の取引件数の占有率(37%)を支えたのはサンメンバーズとなっています。
なお、今月のエクシブの取引件数は少なく、逗子マリーナの取引件数と同数となっています。
最後に、最も取引が少なかったのは今月も100万円以上300万円未満の会員権の取引で、占有率は23%となっております。
この価格帯の取引は全てがエクシブとなっています。しかも、ほとんどがエクシブ交換グレードC(ラージ)となっています。
今後、市場価格が弱含んでくると交換グレードEタイプ(スィート)の一部がこの価格帯になる可能性があり、取引件数も増えてくるものと思われます。
2) 2月のリゾート会員権流通の特徴
2月の市場は先月と異なり、値上がりした会員権数が値下がりした会員権数を上回りました。
しかも、値上がりした会員権の内、300万円を超える高額商品が全体の62.5%を占めました。
内、東急ハーヴェストクラブ、VIALAの値上げが約50%を占めています。
値下がりした会員権のほとんどが、価格調整という感じで値下がり幅も小さいものが多い月となっています。
値上り 会員権数 |
値下り 会員権数 |
指数 | 前月比較 | |
---|---|---|---|---|
2月 | 32件 | 19件 | 363ポイント | +32ポイント |
2月に値上がりした件数は32件でした。
値上がりした会員権が多かったのは300万円以上の会員権でしたが、エクシブが8件、東京ベイコート倶楽部が3件東急ハーヴェストクラブ(VIALAを含む)が9件となっています。
相変わらず東急ハーヴェストクラブ、VIALAの会員権の値上げが続いています。
2月に値下がりした件数は19件でした。先月より8件少なくなりました。
値下りした会員権が多かったのは、300万円以上の会員権で約半数を占めています。
中でも多かったのは東京ベイコート倶楽部のベイスィートとなっています。エクシブのスィートグレードとの価格調整という意味もありそうです。
2月は東急ハーヴェストクラブ、VIALAの会員権の値下がりは1件もありませんでした。
2月に最高値を更新した会員権は7件となっています。先月より1件少なくなりました。
そして、最高値を付けたのは東急ハーヴェストクラブ、VIALAの会員権となっています。
2000万円超えの会員権はVIALA熱海伊豆山だけでしたが、箱根翡翠も2020万円となり2000万円超えの会員権となりました。
どこまで値上げして購入者を募るのかを注視していきたいところです。
一方、1月に最安値を更新した会員権は1件でした。
最安値を更新したのはウィスタリアンライフクラブヴェルデの森(西館)でした。