1) 7月のリゾート会員権取引状況

7月の経済は緩やかな景気回復が続いている、一方、政治情勢は行政の隠ぺい体質が明確になり、内閣の支持率は30%を割りました。

にも拘わらず会員権の取引件数は昨年を少し上回ることができました。
昨年を超える取引が行われたということは、リゾートクラブに対するニーズが底堅くあると見ることができます。

7月はエクシブ以外の会員権も動きのある月となりました。
東急ハーヴェストクラブ、ウィスタリアンライフクラブ、ダイヤモンドオーナーズなどが取引されています。

特に、ダイヤモンド京都ソサエティはその立地条件の良さから人気のクラブとなっています。

次に、取引された会員権価格を見てみます。

一番取引が多かった価格帯は、先月同様100万円以下の会員権でした。
全体の41%がこの価格帯の取引でした。

取引された内訳は先月とは異なりサンメンバーズ・ワールドホリデーの取引件数が少なかった代わりにリゾートトラスト㈱以外のクラブの取引件数が増えています。

次に多かった価格帯は100万円以上300万円未満の会員権です。先月はこの価格帯の会員権は34%でしたが今月は36%へ増加しています。
エクシブの交換グレードCタイプ(ラージ)の人気により取引件数を確保していると言えます。

最後に、取引占有率を最も伸ばしたのが300万円以上の高額商品でした。先月は19%だったのが今月は23<%を占めました。これは、エクシブのSタイプ(スーパースィート)が安定的に取引件数を確保していることに加え、東京ベイコート倶楽部の取引件数が多かったことによるものです。

2) 7月のリゾート会員権流通の特徴

7月は取引件数6月より少なかったのですが、価格が変動した件数は先月よりも増えました。

先月取引された会員権の殆どが値上がりしていること、逆に取引されない会員権を売却するために値下げされた会員権が多かったからです。

値上り会員権数 値下り会員権数 指数 前月比較
7月 28件 34件 252ポイント +9ポイント

7月値上がりした件数は28件となっています。

エクシブの高額商品であるSタイプや品薄傾向にある京都八瀬離宮など、6月に取引された会員権が市場から消えたことで、値上がりした商品が多くなりました。
また、今まで値下がり傾向の強かったエクシブ有馬離宮は7月に反転し、4交換グレード中、2グレードが値上がりしています。
底値感が出てきたものと推測されます。

7月に値下がりした件数は34件と、先月より10件多くなりました。

件数は多いのですが、そのほとんどが価格調整という程度の値下がりでした。
値下げをして販促に繋げるためと見ることができます。

しかし、大幅な値下げをした会員権もいくつか見受けられます。
それはエクシブで同じ交換グレードの会員権に価格差が有り過ぎたので、価格差是正の為の値下げと見られます。

7月最安値を更新した会員権は先月と同じく6件となっています。

エクシブが4件、東京ベイコート倶楽部が1件、ダイヤモンドオーナーズが1件となっています。

エクシブの初期に募集された会員権に最安値更新が2件出ました。
鳥羽AバージョンZの50万円から40万円へ、白浜アネックスPの300万円から290万円です。
この両クラブは市場にあまり出ていない会員権なので、価格がこなれていなことによるものです。

一方、最高値を更新した会員権は1件で、東急ハーヴェストクラブ旧軽井沢でした。
850万円から900万円への値上がりとなっています。
旧軽井沢の会員権はハーヴェストですが、ワンランク上のVIALA<有馬六彩の価格を上回りました。 以上